布留川 勝の人材育成の現場日記

ビジネススクール教授から見た日本人エグゼクティブ

2018/08/22

エッセイ

ビジネススクール

IMD北東アジア代表の高津尚志氏をお迎えして、IMDの社内勉強会を開催した。
短い時間ではあったものの、非常に密度の濃い情報交換が出来、高津さんには改めて感謝申し上げたい。

今回は、高津さんのお話の中でも、2つご紹介したい。

一つ目は、人間力とは何か?ということだ。
リーダー育成の仕事をしていると、人間力をどう磨くのか?という問いは避けて通れない。

高津さんは、「人間力 = 安心感を与えつつ、挑戦を促すこと」
と定義されていて、リーダーがチームメンバーが安心して挑戦できるような環境を作り、チャレンジを促すことこそが
人間力だとおっしゃっていた。
まさにその通りで、行き過ぎるとパワハラになり、しなさすぎるとぬるま湯になる。そして、その程度は個人によっても異なる。
それを見極めつつ個人の能力を最大限に引き出す仕事、それが人間力のあるリーダーの仕事なのだ。

2つ目は、IMDの教授に日本人参加者はどう見られているか?だ。
高津さんがIMDの教授数名にインタビューをして、実際どう感じているのか、を聞いたそうだ。なかなか、得られない情報なので有り難い。

日本人参加者の特徴:良い点

・賢くて思慮深い
・助言やアドバイスを感謝とともに受け入れる
・概念を概念として捉えることができ、全体を見渡すシステム思考が出来る

日本人参加者の特徴:改善すべき点

・しばしば積極性にかける
・自らチームを率いたり、自ら困難を突破するより、指示に従う傾向にある。ただ、これは、日本企業という上下関係とプロセスが重視される場所において、ゆっくりとした意思決定、それに対する耐性を学んでいる証拠。

どうだろうか?非常に的を射た指摘だと思う。

日本を支える立場にいる人々が「思慮深く、感謝の念を忘れない積極的な変革リーダー」になることの緊急度と重要度がますます増してきている。

 

IMDのプログラムについては、こちらも参照されたい。

これがIMDだ!

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