布留川 勝の人材育成の現場日記

『グローバル・スクールハウス』構想

2006/11/28

グローバル人材育成研究会(G研)

60cd1411.jpg今朝の朝日新聞朝刊に『世界の経営大、続々進出』という題で、このBlogの10月20日に紹介したINSEADも含めたシンガポールの『グローバル・スクールハウス』構想が報じられていた。

この構想は98年にシンガポール政府が打ち出したもので、資源もなく、人口も少ないシンガポールが、『教授陣や学生、大学関係者が集まれば消費が増える。大学の集積で研究型企業の誘致に弾みがつき、留学生がそのまま働いてくれれば人手不足も補える。(本記事よりより抜粋)』という戦略でスタートしたものだ。

東京や香港などアジアの11都市が候補になったが、用地提供と約7億5千万円の研究費助成などの誘致策が決めてとなって弊社が提携するINSEADもシンガポールに進出先を決定したようだ。

シンガポール政府のスピード感に満ちたこの行動力、交渉力には感心する。まさに、グローバル経済を先取りするプロアクティブ型政府である。

日本とシンガポールを単純に比較するつもりはないが、グローバルレベルで活躍できるプロフェッショナルが枯渇する日本企業にとっては、世界のトップスクールが続々と進出するシンガポール政府の動きはうらやましい限りだろう。08年までに世界の有力校10校を誘致するという目標を上回り、すでにシカゴ大学ビジネススクールや、MIT、独ミュンヘン工科大学などを含め、16大学の誘致に成功している模様だ。

グローバル人材の育成が進まない日本企業と世界のトップスクールの誘致でシンガポールに遅れをとってしまう日本政府は、どこか構造的に似ている部分があるように思えてならない。

頑張れ、日本企業、日本政府!!

写真は今朝の朝日新聞

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